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高額療養費の自己負担限度額は2026年8月からいくらになりますか?年収約370万〜770万円の人は月85,800円+1%に上がり、年間上限53万円が新設されます

2026-09-28 公開医療費と控除

高額療養費制度の自己負担限度額は、令和8年8月診療分から引き上げられます。厚生労働省の「高額療養費制度の見直しについて」によれば、70歳未満で年収約370万〜約770万円の人の月単位の上限額は、現行の80,100円+(医療費−267,000円)×1%から85,800円+(医療費−286,000円)×1%になります。年収約770万〜約1,160万円の人は167,400円+1%から179,100円+1%へ、年収約1,160万円以上の人は252,600円+1%から270,300円+1%へ、年収約370万円以下の人は57,600円から61,500円へ、住民税非課税世帯は35,400円から36,900円へ上がります。同時に年単位の上限額が新設され、年収約370万〜約770万円の人は年53万円、年収約770万〜約1,160万円の人は年111万円、年収約1,160万円以上の人は年168万円、住民税非課税世帯は年29万円です。年4回目以降の多数回該当の金額(44,400円など)は据え置かれます。令和9年8月からは所得区分が13区分に細分化され、年収約650万〜約770万円の人は110,400円+1%になります。ライフジャパンが2026年9月28日に厚生労働省の資料で確認した内容を整理し、医療費100万円の月にいくら払うかを所得区分ごとに計算しました。

高額療養費の自己負担限度額は2026年8月からいくらになりますか?

年収約370万〜約770万円の人は月85,800円+(医療費−286,000円)×1%です。厚生労働省の「高額療養費制度の見直しについて」には、令和8年8月から令和9年7月までの70歳未満の自己負担限度額として、次の5つの所得区分の金額が示されています。

所得区分(年収換算)健保の標準報酬月額月単位の上限額(令和8年8月〜)現行の上限額
約1,160万円以上83万円以上270,300円+(医療費−901,000円)×1%252,600円+(医療費−842,000円)×1%
約770万〜約1,160万円53万〜79万円179,100円+(医療費−597,000円)×1%167,400円+(医療費−558,000円)×1%
約370万〜約770万円28万〜50万円85,800円+(医療費−286,000円)×1%80,100円+(医療費−267,000円)×1%
約370万円以下26万円以下61,500円57,600円
住民税非課税―36,900円35,400円

表の令和8年8月以降の金額は厚生労働省の資料に載っている数値で、現行の金額は同じ資料の比較表の記載です。5つの区分すべてで月単位の上限額が上がり、上げ幅は年収が高い区分ほど大きくなっています。

適用は令和8年8月の診療分からです。厚生労働省の「高額療養費制度を利用される皆さまへ」には、令和8年8月に月額負担上限額の見直しと年間上限の新設を行い、令和9年8月に所得区分の細分化を行うと書かれています。

医療費100万円の月に窓口でいくら払いますか?

年収約370万〜約770万円の人は92,940円です。ライフジャパンが厚生労働省の計算式に医療費100万円(3割負担で窓口負担30万円)を当てはめて計算しました。厚生労働省の同じページも、70歳未満で年収約370万〜約510万円の人が医療費100万円の治療を受けた場合の自己負担を約9.3万円と示しています。

所得区分(年収換算)現行の自己負担令和8年8月以降の自己負担増える金額
約1,160万円以上254,180円271,290円17,110円
約770万〜約1,160万円171,820円183,130円11,310円
約370万〜約770万円87,430円92,940円5,510円
約370万円以下57,600円61,500円3,900円
住民税非課税35,400円36,900円1,500円

表はライフジャパンが2026年9月28日に厚生労働省の計算式から計算した金額で、厚生労働省の資料に一覧として載っているものではありません。医療費100万円の月で増える負担は、年収約370万〜約770万円の人で5,510円、年収約1,160万円以上の人で17,110円です。定額部分の上げ幅(5,700円など)より小さくなるのは、1%を掛け始める医療費の基準額も同時に引き上げられるためです。

窓口負担30万円のうち高額療養費で戻る額が変わります。年収約370万〜約770万円の人は、現行では30万円−87,430円=212,570円が払い戻されますが、令和8年8月以降は30万円−92,940円=207,060円になります。

年間上限とは何ですか?

1年間の自己負担の合計に設けられる新しい上限です。厚生労働省の「高額療養費制度の見直しについて」には、医療費の自己負担について新たに年単位の上限額(年間上限)を設け、月ごとの自己負担額が積み上がっても年間の上限額に達した後はそれ以上の医療費の支払いは不要となると書かれています。

所得区分(年収換算)年単位の上限額(令和8年8月〜)多数回該当(年4回目以降の月額)
約1,160万円以上1,680,000円140,100円
約770万〜約1,160万円1,110,000円93,000円
約370万〜約770万円530,000円44,400円
約370万円以下530,000円44,400円
住民税非課税290,000円24,600円

表は厚生労働省の資料に載っている数値です。年間上限は多数回該当を下回る水準に設定されていて、年収約370万〜約770万円の人の年間上限53万円は月平均約44,200円に当たります。

多数回該当に届かない人の負担が減ります。厚生労働省の同じ資料には、年収約370万〜約770万円の人がこれまで多数回該当に該当しなかった場合、年間の自己負担が見直し前の57.3万円から見直し後は53.0万円になり約4.3万円の負担減、極めて高額な医療を受けた人は76.7万円から53.0万円になり約23.7万円の負担減と書かれています。

多数回該当の金額は変わりますか?

変わりません。厚生労働省の「高額療養費制度の見直しについて」には、長期療養者への配慮として多数回該当の金額を据え置き、長期に継続して治療を受けられている方の経済的負担を増加させないと書かれています。年収約370万〜約770万円の人の年4回目以降の上限額は44,400円のままです。

多数回該当は直近12か月で3回以上該当した人が対象です。厚生労働省の「高額療養費制度を利用される皆さまへ」には、直近の12か月間に高額療養費の支給が3回以上あった場合、4回目からは自己負担限度額がさらに軽減されると書かれています。

年収200万円未満の人は多数回該当の金額が下がります。厚生労働省の見直し資料には、住民税非課税ラインを若干上回る年収層である年収200万円未満の人の多数回該当の金額を引き下げると書かれており、令和9年8月以降の表では34,500円になっています。

70歳以上の外来の上限額はどう変わりますか?

一般区分(年収約370万円以下)の外来は月18,000円から22,000円になります。厚生労働省の「高額療養費制度の見直しについて」の70歳以上の表には、令和8年8月から令和9年7月までの外来(個人ごと)の上限額として、年収約370万円以下の区分が22,000円(年間上限216,000円)、住民税非課税の区分が11,000円(年間上限96,000円)、住民税非課税で所得が一定以下の区分が8,000円と書かれています。

70歳以上の所得区分外来の上限額(現行)外来の上限額(令和8年8月〜)外来の年間上限(令和8年8月〜)
年収約370万円以下(一般)18,000円(年144,000円)22,000円216,000円
住民税非課税8,000円11,000円96,000円
住民税非課税(所得が一定以下)8,000円8,000円―

表は厚生労働省の資料に載っている数値です。所得が一定以下の区分は月額上限が据え置かれ、住民税非課税の区分には新たに外来の年間上限が設けられました。厚生労働省の同じ資料には、これにより毎月現在の上限額まで利用される方の負担は変わらないと書かれています。

令和9年8月からは何が変わりますか?

所得区分が5区分から13区分に細分化されます。厚生労働省の「高額療養費制度の見直しについて」には、令和9年8月以降の70歳未満の自己負担限度額として、年収約1,650万円以上の342,000円+(医療費−1,140,000円)×1%から、年収約200万円以下の61,500円まで13の区分が示されています。

所得区分(年収換算)月単位の上限額(令和9年8月〜)
約1,650万円以上342,000円+(医療費−1,140,000円)×1%
約1,410万〜約1,650万円303,000円+(医療費−1,010,000円)×1%
約1,160万〜約1,410万円270,300円+(医療費−901,000円)×1%
約1,040万〜約1,160万円209,400円+(医療費−698,000円)×1%
約950万〜約1,040万円194,400円+(医療費−648,000円)×1%
約770万〜約950万円179,100円+(医療費−597,000円)×1%
約650万〜約770万円110,400円+(医療費−368,000円)×1%
約510万〜約650万円98,100円+(医療費−327,000円)×1%
約370万〜約510万円85,800円+(医療費−286,000円)×1%
約260万〜約370万円69,600円
約200万〜約260万円65,400円
約200万円以下61,500円
住民税非課税36,900円

表は厚生労働省の資料に載っている数値です。令和8年8月の表で同じ区分だった年収約370万〜約770万円の人は、令和9年8月からは年収によって85,800円・98,100円・110,400円の3段階に分かれます。年収約770万円の人の月単位の上限額は、現行の80,100円+1%から2段階で110,400円+1%まで上がります。

年間上限は令和9年8月以降も据え置きです。厚生労働省の同じ資料では、年収約370万〜約770万円の各区分の年単位の上限額は530,000円のままで、年収約200万円以下の区分は410,000円になります。

窓口で上限額までの支払いにするには何が必要ですか?

マイナ保険証を使うか、限度額適用認定証を提示します。厚生労働省の「高額療養費制度を利用される皆さまへ」には、医療機関の窓口での支払いを自己負担限度額までにとどめる方法として、限度額適用認定証の提示が案内されています。マイナ保険証を利用すれば、事前の手続きなしで限度額を超える支払いが免除されます。

後から払い戻す方法もあります。高額療養費は、窓口でいったん3割を支払った後に加入している健康保険に申請して、上限額を超えた分の払い戻しを受けることもできます。払い戻しには受診した月の翌月の初日から2年の時効があります。

2026年9月の時点で何を確認すればよいですか?

自分の所得区分を確認します。会社員は健康保険の標準報酬月額、自営業者は国民健康保険の旧ただし書き所得で区分が決まります。年収約370万〜約770万円の人は、令和8年8月から月の上限額が5,700円前後上がる前提で家計を見ます。

次に治療の予定がある人は年間上限を計算に入れます。令和8年8月以降は年間の自己負担が53万円(年収約370万〜約770万円の場合)に達した後の支払いが不要になるため、通年で治療が続く人は月の上限額だけでなく年間の合計で見ます。

最後にマイナ保険証の利用登録を確認します。入院や手術の予定があるときは、事前に登録しておくと窓口での支払いが上限額までで済みます。

この記事で確認した内容と確認日

ライフジャパンは2026年9月28日に、厚生労働省の「高額療養費制度の見直しについて(令和8年8月診療分から)」と「高額療養費制度を利用される皆さまへ」のページを確認しました。

医療費100万円の月の自己負担額と増える金額は、ライフジャパンが厚生労働省の計算式から計算したものです。厚生労働省の資料に一覧として載っているものではありません。個別の自己負担限度額は加入している健康保険の所得区分によって決まるため、加入先の保険者に確認してください。

確認した公式資料